オール電化とガス併用どちらがお得?

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最近の新築住宅では5件に1件の割合でオール電化住宅が建てられています。魅力は火を使わないクリーンな住環境と、やはり節約という点ではないでしょうか。
それでは具体的にオール電化とガス併用ではどのようなメリットデメリットが発生するのでしょう。

オール電化とガス併用の違い

オール電化とは

オール電化とは、文字通り「すべてのエネルギーを電気で賄うこと」を指します。全て、と言いますが、電気以外の一般的なエネルギーが「ガス」であることを考えると、ガスを電気に置き換えたということになりますね。
2000年代頃から始まった流れで、火を使わないクリーンで安全な住宅として広まりました。
また、別の導入メリットとて、光熱費を安く抑えられるという点もあります。

従量電灯の電気料金プラン(従来のプラン)

毎月の電気料金が電気の使用量によって決定される電気料金プランです。
一定の使用量を超えると

オール電化の料金プラン

夜間が割安に設定されており、逆に昼間の料金が割高となっています。
夜間に蓄熱したり、湯を沸かししタンクに溜めておき日中に利用することで光熱費を安く抑えることができる、というプランです。

2017年の電力自由化以降、いろいろな電気料金プランが出てきています。節約のためにはまず第一に電気料プランの見直しをしましょう。

ガスを使っていた部分も電気にし、電気とガスを一本化する

オール電化にすることで、ガスなど、電気以外のエネルギーを使っていたものを一本化できます。

  • ・ガスコンロ⇒IHクッキングヒーター
  • ・ガス給湯器⇒「エコキュート」
  • ・ガス・灯油ファンヒーター⇒エアコン、蓄熱暖房機

エコキュートという機器で、お湯を沸かす

オール電化住宅では、従来のガスでお湯を沸かすガス給湯器ではなく、電気エネルギーを使う「エコキュート」を使用します。「エコキュート」はヒートポンプの原理でお湯を沸かす給湯器を指す愛称です。ちなみに、関西電力株式会社が商標登録していますが、他電力会社や製品を作っているメーカーもこの呼び名を使っています。正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ給湯器」。2002年頃から広まり、2018年6月に累計出荷台数は600万台を超えています。

■ヒートポンプとは
ヒートポンプを利用した発熱システムは、熱伝導と気圧による温度変化の原理を利用した、少ない投入エネルギーで大きな熱エネルギーとして利用ができる省エネ技術です。エネルギーを1投入したとして3倍、6倍もの効果が得られると言われており、エコキュートの他、エアコンや冷蔵庫などにも利用されています。

 

IHは、磁力線を利用して調理する

 

オール電化にすると、ガスコンロはIHクッキングヒーターを使用することになります。
仕組みとしては渦上のコイルに電流を流すことで、金属でできた鍋底の電気抵抗で熱が発生します。

オール電化のメリット・デメリット

オール電化にするメリットとデメリットとはどんなものでしょうか。

メリット

  • ・ガスの基本使用料を支払わないで済み、電気のみに一本化できる
  • ・夜間の安い電力を利用すること給湯、暖房面で節約が可能
  • ・ガス、火をつかわないため、一酸化炭素中毒の心配がなく、火災に対する安全性が高い
  • ・温水をためているため、震災時に断水した場合でもタンク内の水を利用可能
  • ・新築住宅ではガス管の引き込み費用がかからない
  • ・IHクッキングヒーターならフラット面でお手入れラクラク♪

デメリット

  • ・昼間の給湯、IHを使った調理はガスに比べ割高
     電気料金プランとして、夜間の使用量が割安に設定されている代わりに昼間が割高となっているため
  • ・エコキュートで保温されていたお湯は飲むことを推奨されていない
  •  80℃で長時間保温されているため、カルキが抜けてしまっているため
  • ・エコキュートから引いたお湯は水圧が低くなっている
     お湯を溜めるタンクを傷めないよう、水圧が抑えられており、低いと感じる方もいるようです
  • ・エコキュート設備が巨大なため設置場所が限られる
  • ・IHクッキングヒーターでは使える調理器具が限られる
     電磁波を利用して鍋を発熱させるため、土鍋など使用できない調理器具があります
  • ・オール電化住宅をあとからガス利用に改修するには手続き、工事がの手間がかかる

どういう家庭に向いている?

オール電化の最大のメリットである節約面を生かすには、夜間に安くなる電気代を使用し、日中はガスに比べ割高になってしまう追加給湯、IH調理を控えることが挙げられます。
そのため、日中は仕事や学校に出ており、家で調理や給湯をしない生活スタイルの家庭が向いています。または夜間に給湯、調理などの活動をするというような家庭でも光熱費を抑えることが可能です。
また、エコキュートは給湯のためのタンクが大きいため導入に際して設置が可能なスペースがあることが条件です。

ガスには種類がある

 

オール電化についてご紹介しましたが、ここでガスについてご紹介します。
ガスには大きく分けて2種類があります。この2種類は供給方法だけでなく、原料も異なります。

都市ガス

街の郊外で、ガス会社の球形のタンクを目にしたことはあるでしょうか。そこから各家庭に地下の配管を通って供給されているのが都市ガスです。供給インフラの設置に費用がかかるため、主に人口密集地である都市部で使用されており、名称の由来になりました。
原料はメタンを主成分とした天然ガスで、大半が海外から輸入される(LNG…液化天然ガス)です。

プロパンガス

プロパンガスは、LPガスという呼び方も一般的です。液化されたLPガスを容器に充填し、その状態で各契約者に配送します。
都市ガスに比べ比重が重く熱量も高いことが特徴です。強火の調理が求められるシーンではプロパンガスが良いとされています。都市ガスに比べ価格が高く、販売する会社によって価格に幅があります。

日本全国で65%が都市ガス、34.3%がLPガスとなっています。

ガス併用のメリット・デメリット

オール電化にガスを併用してしまっては、オール電化ではなくなり、メリットが損なわれてしまうのでは、と感じますが、上手く併用することにより互いのデメリットを補うことができる場合があります。併用するにはどこに注意し、どのようにガス機器を導入したらよいのでしょうか。

ガス併用のメリットとデメリットをそれぞれ紹介

メリット

・ガス併用のため、当然ガスを使った機器を使用することができる
・昼間に割高となる、電気での給湯・調理をガスで補うことができる
△将来的に電気料金が値上がりした場合にガス利用の比重を上げるなど対処ができる

デメリット

  • 都市ガスでは割安になることが多いですが、プロパンガスでは割高となる場合が多い
  • オール電化からのガス併用への切り替えをする場合は契約や設備投資に手間と費用がかかる

どういう家庭に向いている?

光熱費の点では、オール電化のメリットを活かしきれない日中家庭で過ごす時間が多い、未就学の子供をもつ家庭に向いています。
また、IHクッキングヒーターでは実現できない強力な火力を希望する際はガスがよいでしょう。

オール電化とガス併用の料金

基本料金の比較

愛知県でメジャーな電力会社、都市ガスの会社で比較してみます。

オール電化の場合の基本料金

オール電化では、夜間の料金が安くなるプランに加入します。
・電気基本使用料 1460円
(中部電力 スマートライフプラン)

ガス併用の基本仕様用

ガス併用では、電気料金の他にガス会社とも契約をします。エリアによって、都市ガスかプロパンガスを選択します。

■電気基本使用料 1123.20円
(中部電力 40A契約プラン)

■ガス基本料金
 1カ月の使用量を約18.3m3として ※環境省データより、平均的な家庭の年間ガス使用量を220m3として÷12カ月
 都市ガス(C45東邦ガス 20~50m3として) 745.20円
⇒電気基本料金( 1123.20円)+ガス基本料金( 745.20円)=1868.4円/月

【比較結果】

オール電化 1123.20円 : 電気+ガス1868.4円

基本使用料だけでも、年間にして、745.2円×12カ月=8942.4円オール電化住宅のほうがお得な計算になります。

出典:中部電力|基本メニュー – 料金単価表
https://www.chuden.co.jp/home/home_menu/home_pricelist/hpr_basic/index.html

東邦ガス|がすてきトクトク料金 – ガス料金メニュー
https://www.tohogas.co.jp/home/gas-fee/menu/choice-home-06/

建て方別世帯当たり年間都市ガス消費量(固有単位)|環境省
http://www.env.go.jp/earth/ondanka/kateico2tokei/result3/detail3-2.html

ランニングコストの比較

1kWhあたりのエネルギーコストを出してみましょう。ガスのエネルギー単位を揃える計算を併記します。

■電気 1kWhあたりの金額
昼間 38.0円
夜間 16.0円

■ガス1kWhあたりの金額
都市ガス 12.63円

金額は東邦ガスの料金より以下のように求めました。
従量料金単価(1m3につき(税込))、20m3をこえて50m3までの条件で161.32円/m3として
1m3=46MJ、46000KJ=46000×0.2778Wh=12.7788kWh
161.32円÷12.7788kWh=12.62円

出典:エネルギー単位熱量
https://www.eccj.or.jp/b_tuning/gdbook/6_2.pdf
東邦ガス|がすてきトクトク料金 – ガス料金メニュー
https://www.tohogas.co.jp/home/gas-fee/menu/choice-home-06/

一見、都市ガスの方が安上がりに見えますが、エコキュートは1のエネルギーで3の熱量を生み出すと言われています。使用するエネルギーに対して、3倍の効果があるため、効率的に給湯を行うことができます。

電力使用量でいうと、オール電化プランで日中に電気を使用した場合、一般の電気料金よりも約1.5倍の使用量が発生しているという気持ちでいましょう。
節約のために時間に追われて生活することが性に合わないのであればオール電化は向いていないかもしれません。

災害・メンテナンスの比較

災害時、オール電化住宅はどうなるのか

■停電

停電が起きると、オール電化住宅ではすべての家電が使えなくなってしまいます。
太陽光発電や蓄電池の設備があると安心ですね。

■停ガス
過去甚大な被害を出した震災の場面では、ガスよりも電気のほうが早く復旧しました。ガスの配給は地下の配管を通っており工事に長期間を要するためです。
台風や大雨でガスの被害を聞くことは稀ですが、災害で一度止まってしまうと長期間使えないことが予想できます。ガスが止まってしまうと、ガスコンロ、ガス給湯器は機能しないため、ガスを使用している家庭では調理をし温かい食事をすること、入浴することができなくなってしまいます。

■断水
断水が起きた場合、エコキュート内にお湯が貯めてあればそれを使用することができます。
機種によっても変わりますが、シャワーや蛇口から出すことはできないため、タンクにある非常用の取水口から取り出すことになります。高温のため気を付けましょう。
飲用は推奨されていませんが、トイレや洗面用など生活用水に活用できます。

メンテナンス

給湯設備

■エコキュート

 

エコキュートの交換目安は10年から15年です。定期的にメンテナンスを行っていない場合、標準より寿命が短くなってしまう場合がありますので注意が必要です。

■ガス給湯器
各メーカーで指定されている設計標準仕様期間は10年とされています。期間を過ぎてしまうと、突然の故障などが懸念されます。

エコキュートはガス給湯器よりも構造が複雑なため、定期的なメンテナンスが重要です。

調理器具

■IHクッキングヒーター
日頃のお手入れは、フラットなガラス天板のおかげでとっても楽々行えます。
購入から3~5年で不調が現れた場合は修理を検討しましょう。8~10年が交換の目安です。

■ガスコンロ
日頃のお手入れは五徳やバーナー部分の汚れもきれいにしなくてはならないため、手間がかかります。ガスコンロの汚れが不具合につながることもあるため清潔に保つことが重要です。
ガスコンロの寿命は10年といわれています。古いガスコンロを使用していると、ガスホースの劣化でガス漏れが起こることもあります。定期定期なメンテナンスを行いましょう。

彦根・米原・長浜・犬上郡・愛知郡エリアでオール電化などのリフォームを検討中の方は

オール電化とガス併用のメリット、デメリットをご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。中古物件ではオール電化できるものと、できないものがあるため購入の際は注意が必要ですね。

オール電化住宅をご検討ならば、ワンストップでリフォームも任せて安心のハウスドゥ!彦根店までご相談下さい。エコキュートを標準装備のハイクオリティな建売住宅「ママ友の家」もございます。

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